タンザニアはアフリカ東部に位置し、北にエチオピアやケニア、その他にウガンダやルワンダ、ブルンジ、ザンビアなどのコーヒー産地が隣接しています。国土の大半が標高1,000mを超える高原地帯で、比較的涼しく、雨季と乾季がはっきりわかれています。雨季に花が咲いて実が育ち、乾季に熟して収穫されます。

味わいは大きく2つに分けられ、1つはビクトリア湖周辺のヘビーなボディと甘みが特徴のロブスタ種とアラビカ種。もう1つはその他の地域のウォッシュド処理されたアラビカ種で、柑橘系やベリー系の味わいがあります。アラビカ種は国内全土で70%生産され、中でもブルボン種が多く植えられています。

ブランド名「キリマンジャロ」は、標高5,895mのアフリカ大陸最高峰「キリマンジャロ山」から名づけられました。ジャマイカの「ブルーマウンテン」、アメリカの「ハワイコナ」と並ぶ、世界三大コーヒーの1つです。「キリマンジャロ」は一般的に、タンザニア国内(ブコバ地区を除く)で生産されたアラビカ種の総称を指します。

ほぼすべてのコーヒーが家族経営の小規模農園で栽培されています。

タンザニア / AAンゴロンゴロ・コンゴニ農園

産地:タンザニア北部ンゴロンゴロ国立公園付近

農園:コンゴニ農園

標高:1,600~1,700m

品種:ケント

規格:AA

精製:ウォッシュド

タンザニアの北部にあるンゴロンゴロ保全地域は、火山の噴火でできた巨大なクレーターがあります。ンゴロンゴロとは、マサイの言葉で「巨大な穴」を意味しています。

このクレーターの外輪山は標高2,400m、南西側には標高3,188mを誇るオルディアニ山があります。コーヒー農地はその下の1,500m~1,900mくらいにかけて広がっています。

高い標高での比較的豊富な雨量や火山性土壌、毎朝おこる霧の影響など、さまざまな要素が揃うことで高品質なコーヒー豆が作りだされます。雨季と乾季がはっきり分かれている地域でもあり、コーヒーを生産しやすい気候でもあります。

コンゴニ農園は、ベリー系の甘酸っぱさと花の香りあり、質感はまろやかです。チョコレートやブラウンシュガーのような甘み、ボディはあるが後口はさらっと感じ、心地よい苦みがあります。(中~中深煎り)